「プロセスマイニング」は、主に業務プロセスの「見える化」を行う分析手法です。分析対象としては、業務遂行に用いられる様々なシステム、具体的にはERPやCRM、SFA等の操作内容を詳細に記録したデータ、すなわち「イベントログ」を用います。
プロセスマイニングを行う主な目的は、プロセスに関わる様々な問題を発見することです。例えば価値を生まない無駄な手順や、非効率な活動、業務の滞留が発生しているボトルネックなどを特定し、是正することで、プロセスを開始してから完了するまでの所要時間を短縮、あるいは、プロセスに係るコスト削減を狙います。
プロセスマイニングを病気の治療にたとえるなら、改善すべき問題プロセスは、CoE(Center of Excellence)と呼ばれるプロセス改善のための専門病院に入院させます。そして、まずは治療対象プロセスの概要を把握するための問診を行います。
次に、X-ray(レントゲン)は、レントゲン写真や、CT検査としてのプロセスマイニングにより、業務プロセスを「見える化」します。見える化、すなわち業務プロセスを表すフローチャートを見ながら、非効率、ボトルネック、逸脱などの病巣を特定。
さらに詳細に病巣を検査したければ、PC操作ログを収集、分析するタスクマイニングを実行します。タスクマイニングは、内視鏡のようなものです。
病巣が特定され、また根本原因が判明したら、適切な治療方針・処方を行い、手術(改善施策)に着手します。無事、病巣、すなわち問題箇所が解消され、対象プロセスが最適化されたら、予後の経過を見るために定期検診=継続的モニタリングを行い、再発防止に努めるのです。